47都道府県の柱プロジェクト~京都府~

 京都北山丸太生産協同組合(京都府)

この「47都道府県の柱プロジェクト」シリーズでは、岐阜県の養老町・輪之内町にある「森のわくわくの庭」内で柱材として活用されている各県の木や、その柱材の提供者である事業体について紹介しています。

 

〈京都府の森林・木〉

京都北山は日本の最古の林業地と言われています。その歴史は約600年前の室町時代まで遡ります。

北山は水が豊富な土地なためスギがよく育つそうです。北山スギは茶室などの数寄屋建築にも用いられ、建築とともに歴史を刻んできました。

京都北山で育てられたスギの中でも伝統的な加工を施された“北山丸太”というブランドが存在します。

この北山丸太は材の表面がツルツルで光沢があり、触ってみると他の材とはまったく触感が異なります。

また材のキメも細やかで色白な様子は京都の美人を連想させます。

 

 “伝統の技法と継承”

「京都北山丸太生産協同組合」は北山丸太の生産者30名ほどからなり、北山丸太の伝統を守りつつ良質な材の提供を行っています。

では伝統ある北山丸太はどのように育てられるのでしょうか?林業としての特徴としては枝打ちの頻度が多く無節な材が育てられます。

また北山丸太ならではの特徴として“絞り”という模様があります。

絞りは明治に発見された突然変異の木肌の模様を受け継いだ樹木の育成による天然出絞りと、人の手で当て木を取り付け成長することで模様をつける人造絞りがあります。

また伐採してからも、皮をはぎ一度天日乾燥をさせてから人工乾燥を行い、そのあと光沢を出すために磨きを行います。

この磨きも古来は砂を用いて光沢を出す方法から始まりましたが、現在は水を用いた方法へ改良されています。

 

過程を追うと北山丸太は普通の木材に比べて多くの手間がかかっていることがわかります。

(北山丸太の詳しい生産工程は北山丸太生産協同組合HPで紹介されています)

これだけの手間をかけることによって高品質かつ独自的な木材として600年の間伝統を紡いで来られたのでしょう。

また北山丸太はその特徴から見た目が注目されていますが実は強い強度を持ち、構造材としての価値も期待されています。

伝統を守りつつ今後も発展していく北山丸太の未来が楽しみです。

 

床の間の床柱として使われている北山スギの磨き丸太

上記の京都府の木は森のわくわくの庭にて柱材として活用しています。その風合いをぜひ間近で体感してみてください!

 

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京都北山丸太生産協同組合

京都府京都市北区中川川登74

TEL 075‐406‐2955

FAX 075‐406‐2823

HP http://www.kyotokitayamamaruta.com