47都道府県の柱プロジェクト~神奈川県~

 山北町森林組合(神奈川県)

この「47都道府県の柱プロジェクト」シリーズでは、岐阜県の養老町・輪之内町にある「森のわくわくの庭」内で柱材として活用されている各県の木や、その柱材の提供者である事業体について紹介しています。

 

<神奈川県の森林・木>

今回、このプロジェクトで活用されている柱材は神奈川県足柄上郡山北町※で採れたスギ林の間伐材です。山北町は森林率が9割を超えており、神奈川県下広域の水源となる町です。森林は木材を送り出すだけではなく、水源を確保することにも一役かっています。また、地形が急で地質が岩石質であるため崩落が頻繁に起こり、林業経営が難しいとされる地域でもあります。しかしながら、国の天然記念物に指定され、樹齢2,000年以上と言われている「中川の箒杉※」や、搬出量こそ少ないですが、材質がよく需要もある「世附(よづく)の檜」を育む豊かな森林が広がっています。また、雄大な山々やダム湖百選に選ばれている丹沢湖の四季折々の美しい景観もこの町の見どころの一つです。

 

※ 「山北町」:神奈川県の北西部に位置。昭和30年に三保村、清水村、共和村、山北町が合併し山北町となりました。

※「中川の箒杉」:山北町中川の箒沢(ほうきさわ)集落の入口付近にあり、根周り約18m、高さ約45mの大きさで日本名木百選の一つにも選ばれています。

 

丹沢湖

 水源である森林を適切に管理する

「山北町森林組合」は昭和40年に山北町を管轄内として発足されました。山北町森林組合は森林林業基本法※に基づき、組合員の所有する森林を保護し持続的に増やしていくことを目的に、さまざまな森林整備事業を行っています。具体的に言えば、神奈川県の「水源の森林づくり事業」という活動に参加しています。その中で県からの長期施業受委託※や間伐材搬出などの公共事業を受け持っています。また、組合員や民間からの施業委託にも応えています。水源の森を担う事業体として、 良質な水が安定的に確保されるよう、適切な方法での森林管理や整備を進め、豊かで活力ある森づくりに努めています。今、国産材の利用促進が全国的に期待されています。このプロジェクトを通じて多くの方に国産材を身近に感じてもらうとともに、木材を利用することへの関心や理解が広まることに期待したいと考えています。

 

※ 「森林林業基本法」:森林が持っている多面的機能を引き出し、林業を持続的かつ健全に発展させることを理念として制定された法律。

※ 「長期施業受委託」:山林所有者と森林組合等が森林施業(森林を育成するために苗を植えたり伐採したり、人の手を加えること)に関わる長期的な受託契約を結びます。

 

この柱プロジェクトを応援してくださった山北町森林組合事務理事の池谷和美さん

上記の神奈川県の木は森のわくわくの庭にて柱材として活用しています。

その風合いをぜひ間近で体感してみてください。

 

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山北町森林組合

神奈川県足柄上郡山北町山北2863

TEL 0465-75-3955

MAIL kumiai64@atlas.plala.or.jp